2016年2月11日木曜日

ITILファンデーション サービスマネジメント

□サービス
サービスとは
顧客に価値を提供する手段
顧客は特定のコストやリスクを負わずに期待する成果を実現する
ex) 電子メールシステムやビジネスポータル

サービスのカテゴリ
サービス提供先によるカテゴリ
顧客向けサービス
顧客から見えるITサービス。サービスカタログに記録される
 外部顧客向けサービス 顧客 ≠サービスプロバイダ組織
 内部顧客向けサービス 顧客=サービスプロバイダ組織
 
支援サービス
ITサービスプロバイダが顧客向けサービスを提供するために必要とするサービス
ex)ネットワークサービス ディレクトリサービス

サービスの機能・特徴によるカテゴリ
コアサービス 顧客が望む基本的な成果を実現するサービス
サービスレベルが低ければ低いほど顧客は不満を感じる。レベルが高ければ高いほど顧客は満足を感じる。

実現サービス コアサービスを提供するために必要なサービス
必要不可欠なサービスのため、提供されないと不満を感じるが、提供されても顧客の満足度が上がることはない。

強化サービス 顧客にとってコアサービスをより魅力的にするために追加されるサービス
提供されないことで顧客が不満を感じることはない。しかし、提供されることで顧客の満足度が高まる可能性がある。

※時間とともにコア・実現・強化の顧客の考え方が変わってくる
ex)
コアサービス:宿泊場所の提供と本来のサービス。
実現サービス:寝具の用意や電気設備などあって当然の必要不可欠なサービス
強化サービス:宿泊場所から見れる素晴らしい景色など付加価値的なサービス。

□サービスマネジメント
スタッフの能力、資金などのリソースを適切に組み合わせて顧客にサービスの提供で価値を提供する。
機能とプロセスの管理を行う

 ・サービスマネジメントにおける利害関係者
顧客:サービスにお金を払う人 NS
ユーザ:サービスを実際に利用する人 営業 お客様
サービスプロバイダ:サービスを提供する人 システム部
 タイプ1サービスプロバイダ:事業部門に内在する内部サービスプロバイダ
→部門内のニーズを濃く反映させたサービス提供を行うことができる
 タイプ2サービスプロバイダ:複数の事業部門に強雨湯ITサービスを提供する内部サービスプロバイダ(シェアードサービス部門) システム部
→分割損を無くす為に作られる
 タイプ3サービス・プロバイダ:外部顧客にITサービスを提供するサービスプロバイダ
IBMの企業のIT部門を担う事業戦略がタイプ3のサービスプロバイダに

教科書の問題疑問点
シェアードサービス部門は内部サービスプロバイダに限定されるのか?外部もあり得るのではないか??

□機能の概念
機能とは
プロセスや活動を実施する人、およびそれに関与するツールのこと。専門組織
ex)サービスデスク 技術管理 アプリケーション管理 IT運用管理

□プロセスの概念
プロセスとは
特定の達成目標を実現するための一連の活動。
インプットからアウトプットを生み出す為に必要な役割・責任・手段を含む場合がある

プロセスモデルとは
プロセスの構成要素、活動を表現したモデル
→プロセスの特徴を理解、説明するときに使用できる
プロセスモデル↓
ca3-2.gif

①プロセス
インプットを元にアウトプットを行う為の、過程。
活動・手順・役割・改善・測定基準・作業指示書で構成される

②プロセスコントロール
プロセスのアウトプットを確実に提供する為の要素
方針・プロセスオーナ・達成目標・文書化・フィードバックで構成される

③プロセス実現要因
プロセスを実現する要素
リソース・能力で構成される
リソース:ITインフラストラクチャ ITスタッフ 資金 有形資産
能力:マネジメント力 ナレッジetc 無形資産

※プロセスは自身が生み出したアウトプットの評価をもとに、プロセス改善を行うことから閉ループシステムと呼ばれる


□プロセスの特性
プロセスの特性は4つある
測定可能性
プロセスは適切な方法で測定が可能。(プロセスの効率性を評価する為に)
ex)サービスデスクであればインシデントの発生件数辺り、サービスデスク解決件数など

特定の結果
プロセスは特定の結果を実現する為に存在している。その結果は識別可能で数えられる必要がある

顧客
どのプロセスも主な結果を顧客などの利害関係者に提供する

特定のトリガへの応答性
プロセスは特定のトリガに反応して実行される
ex)インシデント管理では監視ツールのアラートや顧客からの電話がトリガ

□役割の概念
役割とは
個人やチームに与えられた責任、活動、職権。
プロセスや機能の中で定義され、一個人/チームで複数の役割を与えることができる
→高い能力を発揮する為に明確な役割が必要

RACIモデル
役割と責任を定義する為に使用されるモデル
Resoponsible(実行責任者)  業務の遂行に責任を持つ人
Accountable(説明責任者)   個々の活動の説明責任者 1人のみ
Consulted(協議先)       相談を受け、意見を求められる人物
Informed(報告先)        進捗状況についての最新情報を常に受け取る人物
→場当たり的に決めるのではなく、事前に明確にしておく

プロセスオーナ
プロセスが目的に適しているようにすることに説明責任を負う。
《責任の範囲》
プロセスを評価する為にKPIに対する後援、設計、変更管理、継続改善

プロセスマネージャ
プロセスの運用管理に責任を負う。
《責任の範囲》
プロセスの実行・モニタリング・報告に必要なすべての活動の計画立案と調整

プロセス実務者
1つ以上のプロセス活動を実施することに責任を負う。

サービスオーナ
担当するサービスの開始、移行、保守、サポートについて実行責任を負う。

□サービスライフサイクル
サービスライフサイクルとは
ITサービスマネジメントに対するアプローチの一つ
ALT

サービスライフサイクルの構成要素
サービス戦略
事業部門が望む成果の実現や競合他者に対して優れたサービス提供をする為のサービス・プロセスの設計、導入、運用の戦略策定をすること

サービス設計
サービスやサービスマネジメントのプロセスを設計、開発すること

サービス移行
新規、変更されたサービスを運用へ移行させること。移行させる能力の育成と改善

サービス運用
顧客と合意したSLAでITサービスを提供できるようにすること。

継続的サービス改善
顧客のニーズは日々変化する為、常にサービスの効率性・有効性を改善し顧客への価値を創出すること

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