2016年3月22日火曜日

ITILファウンデーション サービスオペレーション

□サービスオペレーション
 問い合わせの受付や、障害に対処するなどの活動で合意済みのサービスレベルでITサービスを提供できるようにする。

サービスオペレーションプロセスの概要
・イベント管理
 ITサービスの提供に必要なサーバ、アプリケーションなどから通知されるすべてのイベントを監視し、異常状態を通知するイベントが発生した場合にインシデント管理プロセスにエスカレーションする

・インシデント管理
 できるだけ早くインシデントを取り除くことを目的とする活動を行う。その為、インシデント管理プロセスでは根本原因の調査や解決などは行わない。

・問題管理
 問題の根本原因の特定、除去を目的とする活動を行う。原因を特定できると変更要求を変更管理プロセスに依頼する。

・要求実現
 ユーザから要求されるリスクが少なく低コストで発生頻度が多い作業をあらかじめ合意された手順に従って処理する。

・アクセス管理
 許可されたユーザにITサービスを使用する権限を付与、付与された権限が適切に使用されているか確認する。

サービスオペレーションの機能の概要
・サービスデスク
 ITサービスプロバイダとユーザ間の接点となる組織。インシデント、サービス要求、標準的な変更を受付、処理する。

・IT運用管理
  ITインフラストラクチャを継続的に管理、保守し合意されたレベルでITサービスを提供するために必要になる

・技術管理
 ITインフラストラクチャを継続的に管理、保守し合意されたレベルでITサービスを提供するために必要な技術力やリソースを提供する

・アプリケーション管理
 運用中のアプリケーションの管理とサポートを担当する。

サービスオペレーションにおけるコミュニケーション
 コミュニケーションの要件
・運用に関する日常的なコミュニケーション
→サービスオペレーションの定期的な活動を調整する
・シフト間のコミュニケーション
→シフト制でのシフト間の引き継ぎ
・パフォーマンス報告
→ITサービスのパフォーマンスなどを報告
・プロジェクトにおけるコミュニケーション
→プロジェクトの目標や進捗の確認を行う
・変更に関するコミュニケーション
→変更管理プロセス、リリース管理、展開管理プロセスを支援する
・例外に関するコミュニケーション
→インシデントや予想外の活動やパフォーマンスの報告をする
・緊急事態に関するコミュニケーション
→インシデントのインパクトや重大度を調査して確認し実際に緊急事態であることを確認する
・グローバルなコミュニケーション
→複数の国に跨ってサービスを提供する場合、様々な国のユーザ・顧客・ITスタッフ間でグローバルにコミュニケーションをとることで運用リスクを下げる
・ユーザ及び顧客とのコミュニケーション
→顧客またはユーザの要件を満たすために顧客とコミュニケーションをとる

□イベント管理
イベント:CPU使用率が許容できる稼働率を超えている、バッチジョブが異常終了したといったITサービスの管理にとって重要な状態の変更のこと

情報・警告・例外に分類され、通常はイベント管理ツールを用いて管理されている。

□インシデント管理
ITサービスに対する計画外の中断や品質の低下を管理する。
重要なことはインシデントを漏れなく管理すること、解決までのステータスを追跡すること。

インシデント:ITサービスの計画外の中断や品質低下のこと
インシデントが報告される経路
・サービスデスク経由
・イベント管理プロセス経由
・技術スタッフ経由

インシデントモデル
特定の種類の再発するインシデントの処理手順を定義しておくこと

定義する項目
・インシデント処理手順
・処理手順の優先度
・責任
・データやファイルのバックアップなどインシデントの解決前の予防策
・処理を完了するまでの許容期間、閾値
・エスカレーション手順
・エビデンス保持

重大なインシデント
事業に深刻な中断を与える原因となるインシデントのこと

インパクト
インシデント、問題、変更によるビジネスに与える影響の指標。

緊急度
インシデント、問題、変更が事業に顕著なインパクトを与えるまでの時間の指標

優先度
優先度=インパクト+緊急度

エスカレーション
インシデントをタイミングよく解決できるようにするための仕組み
・機能的エスカレーション
インシデント解決をするために、より専門的なグループに引き渡す
1次サポート サービスデスク
2次、3次サポート インシデントを解決するためのより高度な専門スキル、リソースを所有しているグループ

・階層的エスカレーション
重大なインシデントの場合、上位のITマネージャに情報を提供すること

インシデント管理プロセスの活動
・インシデントの識別
・インシデントの記録
・インシデントの分類
・インシデントの優先度の決定
・初期診断
・インシデントのエスカレーション
・調査と診断
・解決と復旧
・インシデントのクローズ

要求実現
問題管理
アクセス管理
技術管理
アプリケーション管理
IT運用管理

継続的サービス改善
テミングサイクル PDCAサイクル
①ビジョンは何か
事業とITサービスの最終目標を常に意識し、改善の方針にブレがないか確認する
②我々はどこにいるのか?
現状分析し、ビジョン達成に必要な作業を明確にする
③我々はどこを目指すのか?
目標の設定
SMART
Specific
Measurable
Achievable
Relevant 当面の目標にとって適切である
Time-Bound 今取り組むべき内容である
④どのようにして目標を達成するのか?
どのようにプロセス改善を行うかをCSI管理表にまとめる
⑤我々は達成したのか?
改善がちゃんと実施できたのかKPIを用いて計測する
⑥どのようにして推進力を維持するのか?

ベースライン
改善前と改善後の差分を明確にする為に、基準値を設定すること

監視、測定する理由
妥当性確認
意思決定がビジョン通りなっているか確認する
方向付け
意思決定のプロセス妥当性を確認する為
正当化
サービス提供側の正当性を証明する為
介入
変更や是正措置が必要な箇所を特定する為

測定基準
技術測定基準
可用性やパフォーマンスなどITサービスを構成するコンポーネントの測定基準
CPU使用率 メモリ使用量

プロセス測定基準
KPI CSFを測定する
CSF 成功に必要な観点 コスト削減 品質向上など
KPI CSFを達成する為に達成すべき指標

サービス測定基準
技術測定基準とプロセス測定基準を用いてサービスとしての測定基準を算出する

サービス・ライフサイクル全体でのITガバナンス
ガバナンス
不祥事を起こさない組織を作ること
コーポレートガバナンス
外部の法規制やフレームワークに適合すること
SOX法など
ITガバナンス
ISO/IEC38500

7ステップの改善プロセス
①改善に対する戦略の識別
ビジョンの明確化
②測定対象の定義
③データの収集
④データの処理
集めたデータをCSFやKPIが達成できたかわかるように加工する
⑤情報とデータの分析
改善の分析をおこなう
⑥情報の提示、活用
レポートにまとめる
⑦改善の実施



2016年3月6日日曜日

USCPA FAR1-3

1. Basic Concept of financial statement

1-1 GAAP Generally Accepted Accounting Principle
USGAAP  FASBにより制定される
IFRS    IASBにより制定される

1-2 IFRS


世界各国でIFRSへの移行が進んでいる

・IASB FASBによるノーウォーク合意 2002年

USGAAP Rule-Based
IFRS           Principle-Based

1-3 The structure of IFRS
IASC  IASBの前身



1-4 The Structure of US GAAP
2000年代後半までUSGAAPは多数の基準策定者によって原則が作られていた為、基準や規定が爆発的に増えた
→利用者にとってわかりにくいかたFASBが1つにまとめる!!

ASC Accounting Standards Codification
目的
1.ちゃんとカテゴライズしましょう
2.今までの内容は正確に反映しましょう
3.常にアップデートできるようにしましょう
ここで確認できる http://www.fasb.org/home

・ASCの構造と形式



トピック 会計のテーマ リース 棚卸など
サブトピック 項目 テーマをブレイクダウンしたもの
セクション 区分 項目に関する認識、測定のルールをまとめている
サブセクション 区分のさらなる詳細、実務的なことをまとめている

1-5 Definition of Recognition and Measurement
ASCのセクションでは認識と測定について規定されている
認識 資産、負債、収益、費用を財務諸表に記載すること

測定 認識される項目を数量化すること
《数量化するときの指標》
取得原価 historica cost
再調達原価 replacement cost
現在市場価値 current market value
正味実現可能価額 net realized value
将来キャッシュフローの現在価値 present value of future cash flows

1-6 IASB FASB ,their Conceptual Framework
1-7 SFAC Statement of Financial Accounting Concepts

IFRS USGAAPには含まれないが財務諸表の作成および基礎を成す概念がある

IFRS    
 the conceptual framework for financial report
※概念フレームワークのどの内容もIFRSを優先することはない

USGAAP
 Statements of financial accounting concepts
USGAAPを作成するときの指針となる
 USGAAPを構成するものではない

1-8 Hierarchies of Concepts within SFAC

財務会計概念書は下記の階層でまとめられている




1-9 The Object of Financial Reporting SFAC8
財務報告の基本目的をあげている
はじめはSFAC1であったが後にSFAC8に改定された

a)現在、将来の投資者、債権者が企業に資金提供を行うときの意思決定をするのに有用な財務情報を提供する
b)企業の資産や請求権についての情報を提供する

1-10 Qualitative Characteristics of Useful Financial Information
財務報告書が”有用 useful”である為の特性を挙げている

a) Fundamental qualitative characteristics
有用か否かを決める特性
・目的適合性 relevance  情報に価値があるかどうか
 予測価値 predictive value
  将来の財政状態を予測させるような情報
 確認価値 confirmatory value
  過去のことを説明し結果の因果関係をちゃんと明記する

 重要性 Materiality
 
・忠実な表現 faithful representation
情報が信頼できること
網羅的  complete 漏れがないですよね
中立的 neutral 見積もりや減損に偏りがないですよね
重要な誤りがない free from error 

b) Enhancing qualitative characteristics
Comparability 比較可能性
会計期間の統一など
Verifiability 検証可能性
後から検証できること
timeliness 適時性
新鮮じゃないといけない。だから1年に1回決算する
understandability 理解可能性
利用者は会計に専門知識があるわけではない わかりやすく

1-11 Recognition and Measurement(1) Overview & Basic Assumptions


 
基本的前提 Basic Assumption
Economic entity assumption 会社単位で財務情報をまとめること
going concern assumption 法人は死なない前提
monetary unit assumption 測定基準をアメリカドルに統一しましょう
periodicity assumption 会計期間を一定に区切りましょう

1-12 Recognition and Measurement(2) Principles of Accounting

あらゆる会計のルールは以下の4つの基本的原則に立脚している
a)historical cost principle
資産の評価基準として取得原価を用いること
客観的で検証しやすい為

b)revenue recognition principle
収益をいつ認識すべきなのか?
・実現主義の原則 realization concept
 realizable お金を受け取った、受け取る権利を得た状態のこと
 earned 物やサービスを引き渡したとき

反対の意味としては現金主義、発生主義 accrual basis

c)matching principle
費用はいつ認識するの?
収益が計上された時に費用をひも付けて記録する

d)full disclosure principle
すべての情報を隠さずに記載しなければいけない

1-13 Recognition and Measurement(3) Constraints
会計のルールが受ける4つの制約
a)cost-benefit relationship
会計情報を提供することで得られる効果はそれを提供する費用を上回ってはならない
b)materiality
収益、費用、資産、負債の金額と比較して重要性が低い時は簡便法を用いて良い
c)industry practice
業界独特の慣習がある場合は独自の会計処理が認められる
d)conservatism
疑いがある場合は過大表示する可能性の最も低い方法を採る

1-14 Elements of Financial Statements SFAC6
財務諸表の構成要素

a)Assets
過去の取引の結果として発生の可能性の高い将来の経済的便益

b)Liability
過去の取引の結果として発生の可能性の高い将来の経済的便益の犠牲

c)Equities
負債を控除した後の思案に対する出資者の残余請求権

d)Investment by Owners
残余請求権を獲得、増加させる為に保加の事業体から価値のあるものを譲渡した結果、当該企業の持分が増加すること

e)Distribution to Owners
出資者への資産の譲渡や負債の発生などで当該企業の持分が減少すること

f)Comprehensive income
出資者以外の源泉からの取引、その他の環境要因から生じる一期間における持分の変動

g)revenues
財貨の引き渡しや用益の提供による資産の流入か負債の減少

h)expenses
財貨の引き渡しや用益の提供による資産の流出か負債の増加

i)gains
副次的な取引による資産の増加

j)losses
副次的な取引による資産の減少

1-15  Using Cashflow information and Present Value in Accounting Measurement SFAC7
SFAC7が使われるのは
a)資産、負債を初めて認識するとき
b) a)を再度測定しなおす時 フレッシュスタート測定
c) 償却原価法において実行金利法を必要とする時

現在価値とは
定義
将来のキャッシュのイン/アウトフローを見積もり、それから利子率を引いた価値

算出方法
伝統的アプローチ
確率が一番高い現在価値を算出する
期待キャッシュフローアプローチ
可能性のある現在価値を発生確率を加味して算出する